不登校でもイイじゃん 〜あべのブログ〜

『行かせるよりも、生きさせる』 不登校生、保護者、経験者らへのカウンセリングや学習指導、またイベントなどを行っております。

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手前

   

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ある生徒が「模擬試験」を受けました。

学校へは通っていない生徒でウチのスタッフが担当しているのですが、いずれくる受験のために、ひとりで見知らぬ会場へ行って模擬試験を受けてみることに。

 

勇気を出して会場へ行き、なんとか試験を受けたものの、彼は周りの多くの生徒たちのように「フツー」に受けられる子ではありませんでした。詳細は割愛しますが、会場で「フツー」の受け方をしなかったために、担当の方から「なんでそんななの?」と聞かれたり、やることを果たして帰ろうとするも「なんでもう帰るの?」と聞かれたり、周りの動きと少々違ったために色々と聞かれたり問いつめられたりして、彼はとても嫌な気持ちで帰路についたとのことでした。

 

それを聞いたボクやスタッフの中では、「もう模擬試験は受けさせない」という選択肢も浮かびました。そんなに嫌な思いをしながらの試験では、問題を解くどころではないだろうと。

しかしその後、スタッフはある行動に出ました。1ヶ月後に行われる模擬試験の主催者へ電話をし「お願い」をしたのです。彼が「フツー」の受け方をしなくても何も聞かないであげて下さい、と。また、彼がみんなよりも早く帰ろうとしても、そのまま帰してあげて下さい、と。周りのみなさんの迷惑や全体の進行に影響がなければ、そっとしておいて下さい、と。

その模擬試験は複数の会場が準備されていました。彼が先日に嫌な思いをした会場とは違う場所を選択する可能性もあったため、主催者だけではなく、いくつかの会場担当の方々へも念のために「お願い」の連絡をしました。そして、彼が模擬試験をまた受けることになり、会場を決定したところで、あらためて名前や受験番号も伝えた上で、再度の「お願い」をしました。

主催者や会場の方にとっては迷惑な話だったかと思います。だって、その方々のお仕事は「フツー」に受けてもらうこと。そうでない生徒に色々と確認をするのも、通常の役目を果たしているだけのこと。それなのに「なにも言わないでくれ」だなんて。

 

そうして迎えた、2回目の模擬試験。

結果、彼はとても楽な気持ちで帰ってくることができた、とのことでした。試験のことや会場のことなど、あれやこれやとスタッフにも話をしてくれたようでした。

 

“フツー”であれば、模擬試験とは受験に向けての偏差値や科目ごとの理解度を確認したり、また今後の学習計画を立てるために実施するものです。しかし、彼はその手前に大きなハードルがあったわけで、今回そのハードルを無事に越えることができたと思います。

そしてスタッフは、その手前のハードルを認識したからこそ、まずはそこを越えさせるために動いたわけです。

 

試験を受けた、問題は解けたか、成績はどうだったか、志望校へ行けそうか、よりも、もっと手前にあるハードルをまずは越えさせてあげることに力を注いだわけです。

ついつい先のことを考えてしまうと見落としがちですが、大人が考えるよりも、もっと手前にハードルが置かれていることはあります。「なんだそんなこと」と思いがちな部分こそ、丁寧に越えさせてあげた方がいいこともあります。

 

「動き始め」では特に意識してあげましょう。階段は1歩ずつ上がってくもの、せいぜい急いでも「1段抜かし」くらいまでが精一杯です。一気に駆け上がって欲しいとか、飛んでいって追いついて欲しいなどと願いたくなりますが、まずは目の前の1歩、そして次の1歩、そのためにできるだけのことをしてあげた方がいい場面はあります。まずは手前の1段、です。

少しずつ階段を上れるようになったら次を考えればいいですし、途中で休んでもいいわけですし、あまり上ばかりを見すぎて手前のことを見落とさないようにしてあげましょうね。

いくらか進めるようになったら、あとは勝手に上がって行くと思いますよ。

 

スタッフもボクも、今回の模擬試験の“結果”には満足しています、おそらく本人も。問題がどうとか、点数がどうとかよりも、もっと手前にあったハードルを越えられたことが大きな“結果”だと感じています。学習面の結果については、次回からでいいかな、と思っています。

最後に、スタッフからの「お願い」に対して、快く理解を示して頂き、当日も万全の対応をして頂いた模擬試験の主催者や担当者の方々、それから彼の周りにいたであろう生徒さんたちにも、感謝と敬意を表したいと思います。

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